「あなたを追い詰めるのにだいぶ時間がかかったけど……ようやく、わたしたちの手に落ちたわね」
全裸で吊るされる俺を眺めながら、夏樹沙耶が言った。
「半年前から、計画していたのよ」
と、サブリーダー格の山口あゆみ。
「自信たっぷりで、いつも女を小馬鹿にしているあなたは、ちっとも気がつかなかったでしょうけど」
「うかつな男ねえ」
女子生徒の母親軍団の浜名紀子が言った。
「お殿さま気分で、あっちこっちの女に手を出して、いい気になっているうちに、学園中の女が団結していたなんて、 お笑い草だわね」
「ホホホホ!ほんと、そうね。男って、ほんとうに馬鹿」
大崎裕美子が同調した。
「この男が馬鹿なだけよ。馬鹿だから、この学園の女は全部自分のものだくらい、勘違いしてるんだわ」
澄田美和も、他の母親たちに負けじとばかり、口撃に加わった。
「こんな隙だらけの男が、将来、聖泉女子学園の経営なんてできるわけないわ」
元秘書の霧島由起子が、締めくくるように言った。
「だまれ!!!」
俺は、のどが裂けそうなほどの大声で叫んだ。
「おまえらみたいな女が徒党を組んで、だまし討ちにして、卑怯だぞ!!」
「まあ、大きな声だこと」
「怒鳴れば女がひるむと思っているのよ」
「典型的なDV体質だね」
母親たちがうなずきあった。
「あなたねえ、いま、自分がどんな姿で吊るされてるか、わかってる?」
山口あゆみが言った。
「あんたが男として、いちばん大事なところも、全部さらけ出してるんだよ。わたしたち女の前で」
「こんなに大勢の女に見られて、恥ずかしくないの?」
秘書課の吉川亜美が、くりくりとした眼で俺を見つめながら言った。
「………………」
「恥ずかしいに決まってるわよ」
夏樹沙耶が言った。
「そうやって、黙って耐えようとしても、無駄だよ」
「ふふふ、いい気味」
桑原冨美が言った。
「まさか、あなたのこんな姿をおがめる日が来るとは、思ってもみなかったわ」
そう言って、彼女は手さげ袋の中から、ハンディカメラを取り出した。
「あんたが女性たちにお仕置きされて、泣き叫ぶ姿をしっかり撮影してあげる」
「桑原さん、ナイス♪」
総務係長の芹澤あかねが言った。
「あたしもビデオカメラを用意してくればよかったと思っていたところなんだ」
「ふふ、インターネットの”女性専用チャンネル”に投稿してやろう」
桑原冨美が、丸っこい手でカメラの操作を開始した。
「や、やめろ!」
俺は、桑原冨美を睨みつけた。
すさまじい怒りの形相を作ったつもりだったが、哀願するような口調になってしまった。
俺は舌打ちをした。
「これで、少しは、女性の気持ちも分かって来たんじゃない?」
夏樹沙耶がにんまり笑った。
「教室であんたにパンツ脱がされた女の子は、どんなに恥ずかしかったか……」
「………………」
「もちろん、パンツ脱がしただけじゃ、あたしたちのお仕置きは済まないていうのは、分かってるわね」
「………………」
「答えろ!」
夏樹沙耶が俺の頬を殴った。
「お前がやったことがどういうことなのか、わたしたちが教えてやるって言ってるんだよ!!」
女医の今瀬梨津子が、俺のからだを吊るしているロープをぐっと引っ張った。
背中で結ばれている俺の両手が、その分だけ吊り上がる格好になった。
「いたたたたた……よせ!!」
俺は苦痛を和らげるために、つま先立ちをする。
「よせ、じゃないでしょう」
夏樹沙耶が言って、俺の尻を蹴った。
「あなた、まだ自分の立場が分かってないみたいね」
「もっと思い知らせてやりましょう」
霧島由起子が言った。彼女は俺の正面に立ち、むき出しになった俺の乳首を両手でつねった。
「痛い痛い!」
「大げさねぇ。男のくせに、これぐらいどってことないでしょ」
そう言って、夏樹沙耶は真っ赤なマニキュアのついた長い爪を、俺の胸につきたてた。
バリバリと音を立てて、へそまで引っ掻いた。
「ギャアアアア!!」
俺は叫んだ。
「もうやめろ!!」
「やめろじゃないでしょ!!」
そう言って、霧島由起子がビンタをした。
「まだまだ始まったばかりだよ」
今瀬梨津子が言った。
「そうよ。こんなので悲鳴を上げてたら、もたないわよ」
西原エリカが口をはさんだ。
「お、お前は関係ないだろ!」
「なに?その口のきき方」
西原エリカが、俺のブリーフを使って、スパン!!と俺の尻を叩いた。
「あんたみたいな男が、ファミレスで女の子口説いていいと思ってんのかよ!」
「そんなことしたの?」
と、山口あゆみ。
西原エリカはうなずき、「制服の上から、人の胸ばっかりジロジロ見て、“Fカップくらいありそう”とか、最悪だったのよ」
「セクハラじゃないの!」
「それに、メアドなんか聞こうとしたのよ。デレデレして。真昼間から、ビール飲んで!」
深谷美雪が口を開いた。
「お、お前が飲ませたんだろ!・・美雪、あとで覚えてろよ!!」
「その前に、自分の今の立場を分った方がいいんじゃない」
深谷美雪が言った。
彼女は、恐怖と屈辱のあまり委縮した俺の性器を指差し、
「女性に対する態度がでかいわりに、ちっちゃいわねえ」
と言った。
「ぎゃははははは!!ウケル」
西原エリカが言って、俺の前に立った。
「お前、そんなにちっちゃいチンチンで、わたしを口説いてたのかよ!!」
女たちが爆笑する。
「下半身アップ!」
桑原冨美が笑いながら、ハンディカメラを近づけた。
「わたしたちも写メしてやりましょう」
山口あゆみが言うと、女たちが一斉に自分のケータイカメラで、俺のみじめな姿を映し出した。
「やめてくれ……」
「ふふふ、学校中にばらまいてやるよ」
夏樹沙耶が笑いながら、何枚も違うアングルで写真を写した。
「あははは、見て、後ろからだと、お尻のワレメから、タマがぶら下がって見える♪」
「あはは、オモシロい!」
「ちょっとした芸術作品ね」
「へんたい教師のまつろ、・・と。」
山口あゆみが、画像に文字を加工したものを、俺に見せて言った。
「ほらほら、オチンチン丸出しで、あんたの顔も、ばっちり写ってるわよ」
「これじゃ、一生、わたしたちに頭が上がらないわねえ」
夏樹沙耶が笑いながら言った。
「お、お前ら、後で覚えてろよ!!」
「フフフ、これじゃあ、強姦なんてとても無理よね」
「ほんとほんと!怖がって、損しちゃった」
「こんなコドモみたいな男性器、めずらしいんじゃない?」
「”男性器”っていうほどのもんじゃないわ。”オチンチン”ていう方がぴったりくる」
「ははははは、ほんとうそうね、子供のオチンチンだわ」
俺のむき出しにされた下半身を、女たちが口々に品評した。
「ち、ちくしょう!!!」
「フフ・・ようやく泣きが入ったわね」
夏樹沙耶が他の女たちをふり返って言った。
「もっと、やっちゃっていいわよ。セクハラされた怨みでも、なんでも」
「じゃ、お言葉に甘えて」
“巨乳ちゃん”が、俺の剥き出しになった乳首に爪を立て、両手でギリギリと締め上げた。
「痛いたたたたたた、やめろ!!」
「フフン、ちっちゃいオチンチンさらしちゃって」
西原エリカが、ボリュームのある胸を、わざと俺に近づけて言った。
「あたしが“巨乳ちゃん”なら、あんたは“粗チン君”ね」
プッと、俺の両足を押さえていた山口あゆみが吹き出した。 「ちょっと、わたしの目の前に“ある”んだから、笑わせないで」
「じゃ、バトンタッチ」
夏樹沙耶と西原エリカが、山口あゆみに代わって、俺の両足を押さえた。
山口あゆみは、どうしてやろうかと考えてから、俺の内ももの辺りを、両手で思いっきり抓った。
「痛い痛い!」
「ふーん・・そうか」
彼女は立ち上がり、しばらく俺の顔を眺めてから、スウィングをつけて、豪快に俺の顔面をひっぱたいた。
「ぐは!」
女たちから、ヒュ~というような声が上がった。
「女の敵!」
「よくもうちの子を!」
それまで見ているだけだった母親チームの大崎裕美子と浜名紀子が、二人して攻撃を加えだした。
二人ともこの日のために爪をのばしていた。
最初二人は、俺の太ももやへその部分を傷つけていたが、やがて容赦なく俺の性器をつかんだ。
「ぎゃああああ!!痛い痛い!!!」
浜名紀子は、俺の生殖器を丸ごと握りしめた。
にらみ上げるその目は、怒りに満ちていた。
「交代して」
澄田美和が言った。彼女は俺の棒だけをつかみ、その部分の物理的な限界まで引っ張った。
「ぎゃあぎゃああっ!!」
俺は泣き叫んだ。
「うわあ、残酷」
山口あゆみが言った。言葉とは裏腹に、彼女は楽しそうだった。
「本当は、ちょん切ってやりたいぐらいだわ」
「そうよ」
怒れる母親の大崎裕美子と、浜名紀子が口々に言った。
「せめて、二度と使いものにならないようにしてやりましょう」
澄田美和は、恐怖と苦痛のあまり萎縮した俺のペニスを、二本の指でつまみ上げた。そして、皮だけをつかみ、 「ぎゅっ~」とみずから口で言って、ゴムみたいにのばした。そして、のびきったペニスに、上から“チョップ”を加える。
「ぎゃああ!!!痛い痛い。やめて!!」
「いちいちうるさいんだよっ!!」
夏樹沙耶が立ち上がり、俺の顔面を張り飛ばした。
「お仕置きなんだから、だまって受けなさい」
連係プレーで、ふたたび山口あゆみが、俺の下半身に抱きついた。
お仕置きされるたびに俺がからだをよじって暴れるため、押さえ役がどうしても必要なのである。
「も、もう反省しました。助けて下さい!!」
「反省したかどうかは、あたしらが決めることよ。あんたは、黙ってなさい」
そう言って、夏樹沙耶が俺の尻を叩いた。
「あはは、完全に皮かぶっちゃった」
山口あゆみが言った。
「子供のお弁当のウィンナーみたい」
「ちっちゃい」
澄田美和が言って、その部分を中指ではじいた。
「ぐは」
男ならだれでも分かることだが、指ではじかれるだけでも、相当な苦痛である。
「お、おまえら、女のくせに・・こんな・・き、きたないぞ!!」
「ふーん、まだそんなセリフが出るんだ?わたしたち本気だよ?」
芹澤あかねが言った。
「そんな簡単に屈服するんじゃ、面白くないよ・・これ、なーーんだ?」
夏樹沙耶が、ハンドバックから不吉なアイテムを取り出して見せた。
彼女はサディスティックに笑いながら、100均かなにかで買ってきたばかりの金属製のペンチを披露する。
恐怖と屈辱で小さくなってしまった俺の生殖器よりも、大きいペンチであった。
夏樹沙耶は俺の正面にしゃがみ、ペンチを使って、ぴたぴたと俺の性器まわりや、太ももを叩いた。
「ふふふふふ、覚悟をおし!」
おびえる俺の顔を見上げながら、低い声で言った。
やがて彼女は、ペニスの皮を、ペンチでつまみ上げた。
ぐい、と力を込めて引いた。
「ぎゃあああああああ!!!!」
山口あゆみと、霧島由起子が、俺の尻をがっちり押さえ、動けないようにした。
「ほらッ!!どうだ!!苦しいだろ!!これがお仕置きだッ!!!」
「やめろ!!」
「ヤメロじゃないっ!!!」
夏樹沙耶が、ペンチをひねる。
「ぎゃあああああああああああああ!!!!痛い痛い」
「ちんこの皮、引きちぎるぞ!!!」
「すいませんでした、許して下さい」
「ふざけんな!!許すわけないだろ!!」
「痛い、痛い!!」
「あんた、女の子たちに何をしたの!?」
「浜名さんの娘の香織さんに何をした!!?」
「大崎さんの娘の萌華ちゃんに何をした!!?」
「住田さんの娘のミキちゃんに何をした!!?」
「痛いよう、痛いよう!!」
「質問に答えなさい!!」
「お、おれはべつに何も・・」
「それ、どういう意味よ!?」
「………………」
「あ!?どういう意味?!!」
「痛いいたい、ちぎれる」
俺は涙をぼたぼた流した。
「認めるまで続けるよ!!」
夏樹沙耶は、ペンチを投げ捨て、俺の腹に蹴りを入れた。
「ぐほ!!」
「顔、あげなさい」
「………………」
「ほら、顔!!」
夏樹沙耶が、往復ビンタをあびせた。
「まだ寝るには早いよ」
「もう・・許して下さい」
その瞬間、夏樹沙耶が、俺の男性部分を握りしめた。
「ぐはああ!!や、めて」
抵抗しようとするが、山口あゆみらに押さえられているので、身をよじることもままならない。
「このまま、引き抜いてあげようか」
「すいませんでした!!許して下さい!!全部認めて謝りますから助けて下さい!!」
夏樹沙耶が手を放した。
しかし、もちろん許したのではなかった。
次に彼女が用意したのは、医療用のセメダインとホッチキスだった。
