
「ただいま・・」

「お帰り」

「あ、おばさん、来てたの」

「マサヒロくん、今日は、遅かったのね」

(そそくさと、自分の部屋に戻ろうとする)

「マサヒロ!ちょっと待ちなさい。あんた、女の子のスカートめくって、泣かせたんだって?結菜ちゃんのママから聞いたよ!!」

「え、そんなこと、してないよ・・」

「ウソをおっしゃい!!いまから、結菜ちゃんのママが来るから、あんた、ちゃんと謝るんだよ」
ピンポーン♪

「あ、来たみたいね」

「ごめんください。ちょっと早かったかしら」

「もう他のみんなも来るころだと思うわ。・・・ちょっとマサヒロくん、お客様にご挨拶なさい。あんた、男の子なんだから、お客さまにお茶くらいお出ししたらどうなの」
ピンポーン♪ピンポーン♪

「ごめんください。永野結菜の母です」

「ごめんください。マサヒロくん、もう帰って来ていますか?」

「あら先生、それに永野さん。お待ちしておりましたわ」
ピンポロポーーン♪

「来たわよ。あなたが、マサヒロくんね」

「なんだよ!!なんで、こんなに集まってくるんだよ!!」
ピンポーン♪

「ごめんくださーい。あら、もう皆さんおそろいなのね」

「なんだってんだよ!!お前たち、帰れよ!!」

「あら、ずいぶんな言われようねえ」

「なんとなく、気配を察知してるんじゃない?」

「おばさんたち、今日は、マサヒロくんに用があって来たのよ」

「知らねえよ!!」

「マサヒロ君、そんな口のきき方しちゃいけないって、いつも言ってるでしょう」

「最近、いつもこの調子で、手がつけられなくって」

「フフフ、反抗期なのね」

「反抗期だからって、許してたら、ますます手がつけられなくなるわ。いまのうちに、厳しくしつけ直す必要があるわね」

「・・・・・・」

「フフ、そのために、わたしたち来たのよね」

「あと、きょうはだれが来るんですか?」

「地区女権センターから、懲戒委員の先生に来てもらうことになっています」
ピンポーン♪ 「ごめんくださいませ、センターの者です」

「ちょうど来たわね」

「本日の大本命登場か・・」

「地区女権センターの本庄七海です」

「同じく、笹岡です」

「ケースマネージャーの藤原葵と申します。今日はよろしくお願いいたします」

「こんなに大勢集まってくださって、心強いわ」

「フフフ、こんなにたくさんの女性がどうして集まって来たのかな?」

「・・・・・・」
(いつの間にか、広いリビングが女性たちに占拠されてしまう)

「マサヒロくんは、どこにいますか?」

「・・・・・・」

「あなたが、マサヒロくんね。はじめまして。きょうは、どうして、おばさんたちが来たか、分かるかな?」

「わかんねえよ!!」

「いつも、こんな調子なんですか?」

「ええ、どこでしつけをまちがえたのかしら」

「マサヒロくんは、何年生かな?」

「六年だよ!!」

「もうすぐ中 学 生」

「ぎりぎりの年齢だね」

「ご兄弟はいますか?」

「大学生の姉が一人おります」

「大学生か。お姉さんは、マサヒロくんとはどうですか?」

「年が離れているせいか、甘やかしがちです」

「あとでお姉さんにも来てもらった方がいいわね」

「きょうは、アルバイトがない日なので、もうすぐ帰って来るはずです」

「ふざけんな、アネキとか関係ないだろ!」

「マサヒロくん、学校で、いつも女子を泣かせてるんだって?それは、どうしてなのかな?」

「・・・・・・」

「マサヒロくん、質問に答えなさいっ!!」
(母はビンタしようとするが、ほとんど空振りで痛くない)

「体罰はいけません」

「でも、この子、ちっとも言うこときかないんですよ。たまに体罰くらい・・」

「マサヒロくんは、学校では、よく女の子を泣かせますか?」

「はい・・いいえ、泣かすというよりも、スカートをめくったり、女子の体操着を隠したりします」

「それは、深刻ですね」

「いまのうちに、しっかりとしつけないと、将来、チカンや、もっと深刻な性犯罪をするようになります」

「ですが、体罰はいけません。体罰よりも、もっと、効果的なやり方があります」

「どうするんですか?」

「女の子と同じ気持ちを味わわせるのが基本ですね」

「マサヒロくん、みんなの前で、スカートをめくられた女の子の気持ち、分かるかな?」

「・・・・・・」

「とっても恥ずかしくて、悔しくて、悲しい気持ちになると思うんだけどな」

「しらねえよ!!あんな短いスカートはいてくるから悪いんだ!!」

「そう、それじゃ、仕方ないわね」

「いままで自分が女の子にしたこと、しっかり反省してもらう必要があるわね」

「な、なんだよ!!」

「いいわ、みんな、やっちゃってください!!」

「よしきた!!」

「まかせて!!」

「おばさんたちが、懲らしめてあげる!!」

「な、なにすんだよ!!はなせよ!!」

「結菜ちゃんのかたき討ちだよ!!」

「逃げようとしてもムダよ!!」

「フフフ、さすが男の子。すごい力ねえ。でも、おとなの女性10人にどこまで対抗できるかな?」

「ふざけんな、よせーー!!」

「待ちなさい!!マサヒロくん」

「自分の部屋に逃げようったって、そうはいかないよ。はい、部屋のカギ、ここにあるから、みんなで引きずり出してやって」

「ぎゃああああ。ふざけんな、入って来るな!!」

「暴れないの!!」

「ははは、こうやって、みんなに無理やり引っ張りだされるのも、屈辱的だよね」

「やめろ!!ちくしょう、お前ら、ふざけんなー!!」

「あ、こら、お姉ちゃんの部屋に逃げるな!!」

「往生際が悪いわねえ(笑)」

「・・お邪魔します。あら、女の子らしい奇麗なお部屋ね」

「マサヒロ!!またお姉ちゃんに怒られるよ。出なさい!!」

「ふざけんなー!!」

「べつに、ふざけていませんよ」

「マサヒロくん、いい加減にしなさい」

「ひっぱるな!!よせ!!」

「キャア!!噛みつかれた!痕が残ったらどうすんのよ!」

「みんな、暴れたら、引っぱたいていいから」

「いいよ、もう、おみこしにして、かつぎ出しちゃおう」

「それしかないわね」

「ぎゃああああああ、ヤメロ!!」
(女性たちに部屋からかつぎ出されてしまう。ふたたび一階のリビングへ。ソファベッドの上に無理やり押さえこまれて、寝かされてしまう)

「ええいっ!!今のうちに、乗っかっちゃって!!」

「わかった!!」

「えいっ!!」

「蹴飛ばすから、足を押さえたほうがいいわ」

「ちくしょう!おまえら、きたないぞ!!!」

「ホホホ、女に力づくで押さえられて、悔しい?」

「そりゃあ、男の子だもんねえ・・」

「重た~い、どけ!!」

「女性にむかって重たいとは失礼な!!」

「引っぱたくわよ!!」
(完全にソファーベッドの上に、制圧されてしまう。上着のブレザーは、脱げてしまっている)

「はなせーっ!!!どけ!!!」>

「ふふふ、おとなの女ふたりに乗っかられたら、さすがに身動きできないわねえ」

「やめろーーー!!!」

「まだ、なんにもしてないでしょ」

「ちくしょうはなせ!!」

「ははは、そんなに嫌がらなくたっていいでしょ」

「結菜だって、オレにスカートめくられて、喜んでるんだぞ!!それに、パンツ見られるくらい、どってことないだろ!!」

「そんなわけないでしょ!」

「なに馬鹿なこと言ってんのよ!!」

「本当だって!その証拠に、あいつ、わざとミニスカートはいてきてるだろ!!それに、手作りのチョコレート持ってきたし。あいつは、喜んでんだよ!!」

「いいかげんにしなさい!!」
(往復ビンタ)

「あ痛い、いた、いたたたたた・・・・。やめろよ、クソババア!!」

「マサヒロくん・・・。結菜ちゃん、放課後に一人で泣いてたわよ」

「そんなの関係ねえよ!!」

「あんた、結菜ちゃんに手作りチョコもらって、どうしたのよ」

「そんなもん、トイレに捨てたよ!!」

「ひどい!!」

「サイテーだね」

「女の子の気持ちをふみにじるなんて・・」

「それで、しばらく、元気がなかったのね」

「本当にごめんなさい。マサヒロ!!あんた、今日は覚悟はできてるんだろうね!!」

「知るかよ!!はなせーーーーー!!!」

「女の子の悔しい気持ちを、たっぷりと思い知らせてあげるわ」
・・それにしても、マサヒロくん、とんでもない悪ガキですね~~
怒り心頭の女性たちから、かれが
厳しいお仕置きをされる続編 をお楽しみください。 (*´▽`*)
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会話式の小説は幾つか読んだことがありますが、顔つきは初めてです。
顔が見えると臨場感がグンと増しますね。
後編、楽しみにしてます。